■ 展覧会 絵本作家 きむらゆういちの世界展にいってきました
◆ 銀座三越8Fの会場でギャラリートーク
このホームページでお知らせした通り、9月11日の夕方5時より、銀座三越で開催中のきむらゆういちの世界展でギャラリートークをしてきました。当日は米国における同時多発テロのナインイレブンから6年目。その話題から導入だな、なんて内心で考えながら会場に到着したのです。
◆ きむらゆういち氏が自ら案内
ところが、ボクとコボちゃんが時間ぎりぎりに到着したもんですから、まだ会場を見ていません。きむらさんとしては、展覧会どうだった?と、ステージでボクに感想を述べさせてから本題に突入するつもりだったから、彼は困ってしまったのです。
「じゃあ、今からぼくが案内するよ」
そういって、いきなりボクを誘導するのです。
「でもさあ、ボクは見えないんだよ」
「いいじゃん。作者本人が説明するんだから」
なにしろ天才絵本作家きむらゆういち本人が自らナビゲーターになるのですから、こんな確実なこともありません。ボクは彼の左肩につかまって、彼に引かれていったのです。
●●絵本「ごんぎつね」の画家、黒井健氏も飛び入りでトークショーに参加されました●●
◆ 見えなくてもわくわく
ギャラリートークの開始時間が迫っていますから、猛烈なスピードで会場を回ります。でも、彼の絵本世界をよく知っているボクとしては、なんだか見えているみたいな気分。脳味噌のスクリーンに会場風景が映ります。「あらしのよるに」は何度も読んでいるので、ジオラマのシーンも浮かんできます。映画だって体験しているから、おそらく本物よりも素敵に見ているかもしれません。
それにしてもスゴイ展示。絵本読者にはたまらないでしょう。どのエリアにもきむらゆういちのアイディアが光っています。彼はボクが知っている数少ない本物の天才のひとり。どれほどの準備期間があったかは知りませんが、これだけの展示を考えるだけで、ボクだったら10年はかかってしまう。それを彼は締め切りまでに見事に形にしてしまう。そこがボクの憧れる才能なのです。
「ええっ、こんな仕事もしてたんだあ」
またまたボクはビックリ。人体を島ととらえて表現する。そうか。そういう手もあるんだよなあ。ボクは感心するばかりでした。
◆ ギャラリートーク会場を素通り
とうとう開始時間になってしまいました。でも、ボクはまだ展覧会を見終わってはいません。みなさんがお待ちになっているトークショウのフロアをふたりで素早く素通り。なんだ、なんだ。このふたり、何をやってんのだ。そんな感じで見られていたのかもしれません。
●●元TBSアナウンサーの
見城美枝子さんもご一緒にパチリ!●●
◆ 時間を忘れたギャラリートーク
ステージにあがるなり、ふたり夢中でしゃべりました。ナインイレブンの話題なんか、ボクはすっかり忘れています。30年の付き合いだから、話題は絶えることがありません。楽しいこと、苦しいこと、共有してきた歴史があるし、ふたり何度もトークをしているから、ベテラン漫才コンビみたいに滑らかトーク。面白いように会話がからまり展開するのです。
「あ、そこにいるのは黒井健」
きむらゆういちが声をあげました。絵本「ごんぎつね」の画家、黒井健氏がギャラリートーク会場にいたのです。実は我々、古い友人同士。よく知っている間柄。そこで彼にもステージにあがってもらい、話をしてもらいました。
「でもさあ、俺、これから用事があるんだよね」
そういって、彼はマイクを置いて、会場から消えていったのです。
聴衆には咄家の柳家一琴師匠、作家の朴慶南さん、元TBSアナウンサーの見城美枝子さんもおられました。みなさん、きむらゆういちとエム ナマエ共通の知り合いです。こんな素敵なオーディエンスに話を聞いていただき本当に光栄でした。

◆ 9月17日の月曜日までやってます
この展覧会のオープンと同時にきむらゆういちは500冊目の本を出版しました。一口に500冊といっても、それは猛烈な数です。展覧会場に入るとすぐ、これら500冊の表紙の写真が展示されていますが、目にしたらスゴイ景色でしょう。ボクには想像もつきません。
「あらしのよるに」のジオラマがどんなだか、拡大された仕掛け絵本がどれだけ面白いか、ボクはただ空想するだけです。
きむらゆういちの世界展はこの17日まで続きます。ですから、目の見える人は見なくちゃ損。これから、まだいろいろと素敵なゲストも登場しますから、ぜひ、銀座三越の8Fにお出かけください。12/09/2007
●●サイン会を終えて・・・
ボクらは仲良し、にっかりポーズ ●●
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