■ 夢の形
◆ 夢を形にしなければ
夢を形にしなければ、いつまでたっても夢は夢。そういってはみたけれど、夢の実現はそんな簡単なものではない。そもそも自分の夢がわからない。何をしたいかが見えてこない。そこで夢探し、自分探しと旅に出る。実現という果実を収穫するために、若者は種を求めて放浪に出るのだ。
◆ 文明社会を考える
二十一世紀の日本に生きて、文明社会を考える。周囲をぐるりと観察する。椅子に机にコンピュータ。テレビにラジオに携帯電話。そうか。これらはみんな、夢の形。個人の願い、みんなの希望が形になり、豊かな暮らしが実現した。
けれども、便利さや快適さが人間を本当に幸せにしているだろうか。むしろ世間の必要のない要求を生み出し、限りのない欲望を煽っているのではないか。絶え間のない満腹が悪夢を誘い、自然な願望を奪っているのではないか。
◆ 本物の夢を見せてくれるもの
欲望は現実を変えていく。今、暮らしは加速度的に進化し、新製品、新素材、新機能が生活の環境を変えていく。けれど、変えてはいけないものがある。幼い心、少年時代。愛に守られた記憶だけが、人に本物の夢を見せてやれる。
2006.04.20
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