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 展覧会  エム ナマエ個展2007『絵本作家宣言』

   エム ナマエ個展2007 「絵本作家宣言」
   日時 2007年6月11日(月)〜16日(土)     
   場所 〒101-0051 千代田区神田神保町1-17 檜画廊 TEL (03)3291-9364

 
神田すずらん通り檜画廊は、ギャラリーに入りきれない人々で溢れていました。

 
会場はいつもお花で一杯です。

 
川田龍平さんと、落語家の柳家 一琴さん


 
今回の個展は、新作が盛りだくさん


 
落語家の柳家 一琴さんが、右隣の絵本作家きむらゆういち氏の切り絵の特技をご披露してくださいました。
すばらしい仕上がりに、思わず会場から拍手が沸きあがりました。
 
昨年、きむらゆういち氏と「あしたのねこ」を合作。


 
今年3月30日、文化放送20年間にわたる放送を終えた「やるまん」の小俣雅子さん。只今充電中だそうです。また、あの明るい笑い声をお待ちしております。  
あの「走れコウタロー」の
山本コウタロー氏も駆けつけてくださいました。
中学時代の同級生だそうです。
 
個展では、最近発売された書籍、または書店では絶対に手に入らない「よわむしアルル」など、新作絵本で一杯。また、5年ぶりに「カレンダー」も発売されました!!  
今年は、歌姫、おおたか静流さんと絵本でもコラボ。


◆ 2年ぶりの個展です
 2005年夏、両脚切断のピンチから救われて2年ぶりの個展です。今、ボクは元気。絵本制作に熱中しています。昨年の仕事では、木村裕一氏との絵本「あしたのねこ」がありますが、これはボクの代表作ともなるであろう作品に仕上がりました。それから、天国の住人となってしまった絵門ゆう子さんと、絵本みたいにしようね、と約束したエッセイ集「ありがとう」もできました。驚きだったのが、目の見えていた時代の仕事、月刊絵本「ピカリング博士」が、四分の一世紀ぶりに新しい姿となって蘇り、皆様に見ていただけたことです。
 今年の春は歌姫おおたか静流さんとのコラボレーションで『コロラップ』というユニークな絵本を仕上げました。また、世界文化社のおはなしワンダーで絵本『よわむしアルル』も出版されます。どちらも楽しい仕事でしたが、月刊絵本なので市販はされません。どうか、エム ナマエの個展でご覧ください。
 絵本ばかりではありません。5年ぶりにカレンダーを制作しております。また、34年の過去から絵童話「みつやくんのマークX」が復活いたします。「みつやくんのマークX」は昨年逝去された我が恩師、渡辺茂男先生と共に、空想世界で発明した夢の車です。そして、この作品がエム ナマエの単行本デビューとなりました。

◆ 絵本作家宣言
 全盲のボクが絵本作家を宣言する。さて、許されてよいものだろうか。ボクはずっと悩み、躊躇していました。
 全盲の身の上で絵をかく。自らをイラストレータと称する。これは冒険でしょうか。それとも挑戦でしょうか。ボクは考えます。もしかして、これは宣言ではないのだろうかと。視覚障害者は何もできない。ほとんどの人がそう考えているようです。でも、それは事実ではありません。障害者はできないのではなく、できないとされているだけなのです。できる現実があっても、目を向けてもらえないだけなのです。ボクが自らを全盲のイラストレータと呼ぶのは、その作品を見ていただき、考えを変えていただきたいからなのです。
 とはいえ、悩みはあります。長年、絵本作家として仕事をしてきたボクが、自分では見たことのない絵で絵本を制作してよいものだろうか。ですから、自分をイラストレータと称しても、絵本作家と定義することには大いに抵抗があったのです。
 失明したボクがイラストレータとして復活して17年。これまで何冊も絵本をかかせていただきました。そして最近、やっと手応えを感じられるようになってきたのです。絵本「あしたのねこ」では木村裕一さんの絶対の信頼を得ることになりました。また、絵本『よわむしアルル』の制作では、家内のコボちゃんから拍手喝さいをもらいました。
「いけるかもしれない」
 だから考えたのです。今年の個展のタイトルを『絵本作家宣言』にしたい。もしも許していただけるなら、これからエム ナマエは全盲の絵本作家を宣言いたします。これがエム ナマエの2007年マニフェスト。ぜひ皆様にこの展覧会をご覧いただき、その承認をいただければ幸いです。  2007年、春 エム ナマエ

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