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新しけりゃなんでもいいお馬鹿さんたち

 前代未聞の馬鹿首相が駄々をこねながらやめた。そして、自民党総裁選挙という国民総メクラマシプロモーションが展開された。これに協力したのはすべてのマスコミとメディアである。新聞、ラジオ、テレビに、どれだけ四人の総裁候補が顔を売り、出演し、しゃべり、改革自民党をPRしたことだろう。全国の自民党員による選挙が、あたかも国民投票であるかのような宣伝。真実はナンセンスであるはずの街頭演説も、それが国民投票であるかのような錯覚を作りあげた。話題の中心を自民党総裁選挙に占領されたまま、それを沈黙して許していた野党連中も情けない。そして予想外の結果。元首相のポマード男は嘘か本当か口惜しがり、カメはウサギよりも俊敏に走り回り、吉田の孫は国民に知ってもらっただけでいいとご満足。とにかく新内閣が誕生した。

 首相という政府の首が新しくなっただけで、からくり人形の胴体は中古品のままであることを忘れた国民は、この新内閣に88%という支持率をプレゼントした。それまでの内閣支持率は消費税とドッコイドッコイだったのが、まるで嘘のようである。ああ、こんな国民に誰がした。誰も本質を見ていないのだ。さあ、88%という新内閣支持国民よ、新首相の正体をご存じなのですか。郵政事業民営化というアピール以外、彼の主張や主義を知っていますか。ボクなんか、彼が慶応義塾出身者であることも知らなかった。あいつは誰だ。聞く所によると、あいつは大蔵族だという噂ですよ。それだったら郵便貯金をどうにかせにゃならぬ、という彼の目論見も理解できますよね。それから、ノブテルとかマキコとか、親の七光り議員のオシャベリ人形に何ができるのでしょうか。民間からの起用が目立つけれど、元官僚を民間と理解してもいいのかなあ。女性大臣や大学教授大臣は評価できるかもしれないけれど、お飾りとか御用教授とかいう理解もある。公明党にも保守党にも新首相はそれなりに気を使っていますよ。よおっく見てくださいね。そして、この新首相が森派会長として森内閣を支え、加藤の乱を鎮圧した張本人であることも、お忘れなく。元が馬鹿だっただけに、新しいのが利口に見えてしまう。国民という集団心理が単なる付和雷同心理でないことを切に祈ります。

 さてさて、よおっく見てみりゃ問題だらけの新内閣に九割近くがOKサインを出してしまう国民が馬鹿でない保証はどこにあるのでしょう。これはコワイですよ。こういう国民に首相公選をさせたら、さあ、どんな結果になるのでしょうか。キムタクが首相になるのも考えられないことじゃない。

 ちょっと立ち止まって、よおっく考えてください。首相公選制度導入のため、憲法を改正しなきゃっていう議論は、つまり憲法第九条の改悪につながるアプローチでしかない。こういう見方だってあるのですよ。天皇制の議論から、最近は憲法改正議論に国民的議論を移行させようという影の動きがあります。改革も変革も歓迎できないこともない。でも、一度でも変えてしまったら、後戻りは難しいことはひとつの真理でもあります。ジコーホという勢力がデタラメな法案を次々に制定してしまった。こいつだって、元通りにするのが困難なのですから。

 さあて、もっと目を見開いて、気分で決める癖は直しましょうね、賢明なる国民の皆様よ。

2001年5月1日  エム ナマエ  以下、「日本列島馬鹿爛漫」は続く。


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